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薄毛を“宣告”された日




〜これは美容師・菊地哲平が実体験で語るAGA治療の記録です〜



薄毛というものは、

ある日突然「こんにちは」と名乗り出てくるわけではありません。


気づけば、

少しずつ、確実に、日常に溶け込んでいる。


どちらかというと、

毎日顔を合わせているのに名前を知らない近所の人、

あの感じに近い。


「前からいましたけど?」

「今さら気づいたんですか?」


そんな距離感です。


「今日は前髪が割れるな」

「最近、セットが決まらない日が増えた気がする」

「照明、前からこんなに元気だったっけ?」


理由はいくらでも見つかります。

むしろ、美容師は言い訳の引き出しが多い。


今思えば、

見えていなかったというより、

うすうす感じながら、うまくやり過ごしていたのだと思います。


そんなある日、身近な人に言われました。


「……ちょっとさ、おでこ、きてない?」


オブラート?

ああ、今日はお休みだったみたいです。


その瞬間、なぜか反論できなかった自分がいました。


身近な人の一言は、

優しさも悪意もなく、ただ事実だけを突きつける。



鏡を見る。

角度を変える。

照明を変える。

最後に、そっと前髪を下ろす。


——うん。

これは、たぶん気のせいじゃない。


美容師という仕事柄、

人の髪の変化には誰よりも敏感でありたいと思っています。

分け目の幅、毛流れ、密度、立ち上がり。

それが僕の仕事。


なのに、

自分の頭皮だけは例外だったようです。


見えていなかった、というよりは、

きっと見ないようにしていたのだと思う。


職人あるある、

自分のことは後回し問題です。


年齢はアラフォー。

若いとは言えないけれど、

「もういいや」と言うには、

まだちょっと未練がある。


白髪も、

シワも、

「年相応だよね」と受け入れられるのに、

薄毛だけは、

少しだけ心の置き場が難しい。


とはいえ、

慌てて何かを始めるほど若くもありません。


まずは冷静に。

まずは正しく知る。


そう思い、

AGAという言葉を

改めて「自分ごと」として

調べてみることにしました。


この時はまだ、

これが数ヶ月にわたる

小さな記録になるとは、

思ってもいなかったのでした。


次回、AGAとは何か?美容師がちゃんと調べてみた。


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